放射線測定器の校正

1.校正とは?

放射線測定器を正しく使うには、性能の確認やメンテナンスが必要です。

測定器は、測定する環境の変化や、部品の劣化によって、示す値がずれることがあり ます。校正とは、そのずれを修正することです。校正は年1回行うことが必要とされて います。通常は計量法に基づく登録事業者及び製造メーカーで行いますが、以下のようにご自分でこのずれを修正(簡易な校正)を行うことが可能です。これにより、簡易な測定器をお持ちの場合でも、その測定値にどの程度の信頼性があるかを確認することができます。

2.簡易的な校正のやり方

校正済みエネルギー補償型シンチレーション式サーベイメータがあれば、ご自分の測定器と比べてどの程度ずれがあるのかわかります。 1校正済みの測定器と校正を行う測定器を、同じ条件の場所(実際に使用する地域と同程度の線量の場所)で同時に5回ほど測定します。 2校正済みの測定器と校正を行う測定器の測定値の差の平均を計算します。3校正を行う測定器で測定した際には、測定器に表示された値に上記2で出した平均値を加算した値を、測定値とします。誤差が20%以上ある場合は、測定器に十分な信頼性がないものとみなします。

3.性能の確認

誤差と測定範囲を機器の説明書の仕様で確認する 日本工業規格( JIS Z 4333 )に準拠していることが望ましい

事業報告書
放射線測定技術者人材育成支援事業